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2016年3月12日(土) 練習日誌① 点を残すか点を外すか

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練習はじめは姿勢を正すところから。

尾閭中正 ( びろちゅうせい ) と 虚領頂勁 ( きょれいちょうけい ) 。

それぞれ脊椎の末端に対する要訣になるけれど。

ここでは末端の手前に注意を払う。

頸椎と胸椎の交点を後ろに引いて。

お臍の裏に位置する腰椎も後ろに引く。

ここに注意することで身体の重さが集まって落ちる点が。

内踝(うちくるぶし)に向かい。

土踏まずという空間に位置してくれる。

その他利点はたくさんあれども。

今日の練習としてはまずここを強調。


足の裏の3つのアーチで囲まれた空間に。

その重さが集まってくれれば。

後はその支えを外せば体は動ける状態になる。

3つのアーチ。

3つの点。

三角形を描く注目点。

ここで選択できるのは。

点を残すか点を外すかというところ。

これもただの基準でしかないけれど。

小指の支点を残す、小指の支点だけを外す。

親指の支点を残す、親指の支点だけを外す。

踵の支点を残す、踵の支点だけを外す。

全支点を残す、全支点を外す。

これだけでも8通りの選択肢が生まれる。

左右の足を考えれば。

8×8=64通りとも言えなくもない。

配分なんてのもあるだろうから。

もっとも細かく分けられるのだろうけれど。


何を選択するにせよ。

注意するのは残す瞬間、外す瞬間。

残すために重心を支点に移動しないこと。

外すために重心を支点から逃がさないこと。

あくまで土踏まずの空間に。

落ちた重心線を動かさずに。

残したい支点だけを残し。

外したい支点だけを外す。

そうして生まれる動きは。

速やかな重心移動を伴って。

全身にその慣性を纏わせてくれる。


やることが理解できたらば。

並行立ちになってみて。

パートナーに前から両手首を握ってもらって。

せーので支えを外してみる。

踵を残せば前方に。

小指を外せば側方に。

踵を外せば後方に。

支えが外れた瞬間から。

相手も一緒に移動し始めてしまう。

自分は予定通りの方向に。

相手は予期せぬ動きに。

突然の身体の加速についてこられず。

より長い距離を駆けることになってしまう。

そんな練習の一幕でした。

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~神秘と自然への道のりを悠々自適に共に歩こう~ 日本に伝わって、日本で育った中国拳法をベースにして、中国拳法の套路や概念を頼りに道を探求する会です。あくまでも楽しむこと。人生を豊かにする活動でありたい。本質を求めながらもたどり着くことに拘らない。求める過程を楽しんでいきたい。それを目指して、中国拳法の神秘性と実践性、道としての在り様に則って活動します。東京と愛知を中心に練習会を開催しています。

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