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2016年4月2日(土) 練習日誌③ 諦めるところと諦めないところ

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太極拳の單鞭の練習の流れから。

化勁に絞って要素練習。

条件設定は。

自分は右腕を丸くして前に出す。

上着を腕に掛けてるような感じ。

相手は足を前後に拡げて。

水平に出ている前腕に向かって。

両手を添えて前に押し切ろうとしてくる。

普通に挑めば。

並行立ち状態では。

簡単に後退させられ続けてしまう。


ということで。

丸く前に出した腕の張りは変えずに。

楯の部分は諦めずに。

それ以外のどこかを諦めてみる。

例えば。

前腕さえ諦めなければ。

上腕の支えは諦めていい。

接しているところは確かなのに。

その地盤が緩むと。

案外押す力はまとまらないものだ。


後退自体はさせられてしまっても構わない。

自ら後退するのではなく。

後退させられながら。

肩の付け根だとか。

肘だとか。

三角筋だとか。

いくつかの部分を。

ふっと諦めて抜いてみる。

相手は自ら押している方向性が変わって。

反作用の出し方がわからなくなって。

敢えなく地面にひれ伏したり。

明後日の方向にずれ跳んだりする。


ただの押し引きの駆け引きと思うことなかれ。

試しに。

相手の押しに合わせて。

ただ単に。

前手の力を抜いてみれば。

楯が壊されて本体が撃破されることがわかる。


一度張って囮にして。

一瞬で抜いて引き崩そうとしても。

反作用の消失は感知できて。

すぐに押すのを止められてしまうだけ。


諦めるところと諦めないところ。

これもひとつの陰と陽。


押してる方は首を傾げながら失笑して。

化する方もその不思議さに頬が緩む。

そんな練習の一幕でした。

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~神秘と自然への道のりを悠々自適に共に歩こう~ 日本に伝わって、日本で育った中国拳法をベースにして、中国拳法の套路や概念を頼りに道を探求する会です。あくまでも楽しむこと。人生を豊かにする活動でありたい。本質を求めながらもたどり着くことに拘らない。求める過程を楽しんでいきたい。それを目指して、中国拳法の神秘性と実践性、道としての在り様に則って活動します。東京と愛知を中心に練習会を開催しています。

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