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2015年12月26日(土) 練習日誌② 両肘を自由に操る

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肘を操る練習を深めるために。

集合練習がないときも取り組めるよう。

一人推手での肘の扱い方を伝える。

一人推手は。

身体の前で両手の手首を接してクロスさせる。

身体の前で×を作るような感じだ。

そこから前になった腕をくるりと後ろに回して切り込むか。

後ろになった腕をするりと下から前に差し込むか。

いずれかの方法で手を入れ換える。

それを繰りかえして延々と入れ替え続ける練習方法だ。

なるべく皮膚を擦るようにして。

でも圧力はなるべく掛けずに。

かといって決して離れることはせずに。

聴勁を養うための練習法でもある。

だけれど。

この練習において。

手先に注意するのではなくて。

肘を動かすことに注意してみる。

肘が固定されて前腕だけが動く瞬間がないように。

必ず上腕によって肘が動かされて。

それによって前腕が動くようにする。

上腕→肘→前腕→手首→手。

末端から遠い方から連鎖させていく。

まずは左右の腕を操るだけで精一杯だけれど。

この上腕を動かす基点をさらに身体の作用へと移していく。

胸が動くことで肩甲骨が動かされ。

肚が動くことで胸が動かされ。

といった感じに。


同じように。

対人練習でも部分的な腕の練習からはじめる。

片手を両手で掴まれた状態から。

肘を外に張り出してから肘を下に落とす。

その作用で前腕が変形していくように。

非力な女性でも男性を軽々と崩していける。

抵抗するための作用がやってこないので。

気づいたら自分の形が変えられてしまっているという感じだ。

続いて両手をそれぞれ順手で掴んでもらって。

左右の手を自由に動かしてみる。

左右対称でなくていい。

むしろ左右対称でなく時間差もあった方が。

相手はその作用が読めなくて複雑に崩れていく。

このとき大事なことは。

相手をどうこうしようと思わないこと。

自分の両腕の形をどう変えてみようか。

そこの工夫だけでいい。

その結果。

相手が何らかの作用を受けて、何かしらなことになる。

決まった形に落とし込もうとすると。

作為的な動きになってその形に合わせるために無理が生じる。

理が無くなる。


肘を上腕で操ることが慣れたら。

一人推手と同様に。

身体から起こした作用で肘を操るように切り替えていく。

より出所がわからずに。

より大きな勁力の流れに。

両手を握っている側は。

その奔流に翻弄されるばかり。

操る方は楽しそうだけれど。

付き合う側は結構なものです…。

そんな練習の一幕でした。

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~神秘と自然への道のりを悠々自適に共に歩こう~ 日本に伝わって、日本で育った中国拳法をベースにして、中国拳法の套路や概念を頼りに道を探求する会です。あくまでも楽しむこと。人生を豊かにする活動でありたい。本質を求めながらもたどり着くことに拘らない。求める過程を楽しんでいきたい。それを目指して、中国拳法の神秘性と実践性、道としての在り様に則って活動します。東京と愛知を中心に練習会を開催しています。

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