理を愉しむ中国武術を目指して <東京功夫 小桜会> Menu

2015年12月12日(土) 練習日誌③ おまけ~忘年会~

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今年一年ももうすぐ終わり。

年の最後の投稿は、平和的に忘年会の話題にて。

今年は会員さんのお祝いごとが続きまして。

ご出産やご結婚など。

めでたいことはよきことかな。

その分環境や生活には変化がつきもので。

練習そのものには参加し難くなることもあります。

それでも。

忘年会で一堂介することができるのは。

ありがたいこと。

武術の道は道として続くものなので。

しばらく立ち止まることも問題ではなく。

立ち止まっているようでも。

その間の経験が活かされることもあります。

環境や生活が整えば。

また再会して再開できるもの。

そういった場としてあり続けられれば。

それが一番だと僕は思う。

みんなの元気な姿をみながら。

ちょっとしたお酒と料理で談を囲む。

来年もそれぞれのペースでそれぞれの意味で。

健やかに愉しんでもらえたらそれが何より幸い。

ひとまず今年は幕が下ります。

このブログにちょっと立ち寄ってくださった皆様も。

よい年をお迎えください。

2015年12月26日(土) 練習日誌① 今年最後の練習は套路で〆

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愛知の今年最後の練習。

練習の大半は基本的な身体の動かし方をトレーニング。

最後の最後は各自に合わせて套路に取り組んでもらった。

太極拳は簡易式。

八極拳は小八極。

加えて、新しめのメンバーには。

特性を考えて形意拳を。

こちらはまだ套路とまではいかないので。

まずは起式の3分の2ほどを。

どの拳種でも。

起式とか開門式とか存在するけれど。

どの動作も単純にみえるがおろそかにできない。

なにしろ。

これらの動作は学習者が最も多く繰り返すことになるから。

套路はとても合理的にできていて。

勿論その全体で思想そのものを成立させていたりもするだろうけれど。

その套路の中で特に学ぶべきもの。

身につけるべきものというのは。

開始に近いところに配置されている。

とにかく繰り返しが大事だから。

身体に当たり前のように染み込ませなくてはならない。

反対に。

ここを適当にこなしてしまうと。

適当な基盤が出来上がってしまうことになる。


簡易式も小八極も形意拳の起式も。

きちんと立身中正を守って並歩で立つところから。


簡易式は足を開いて手を挙げていく。

まさにその一挙手一投足を。

小八極は拳同士を合わせるために肘を外に張り出すことが。

形意拳も足先を開いて両手を大きく開き挙げていくこと。

それから肘を使って電柱を抱えるように丸く両手を合わせていくこと。

それらを丁寧に注意深くなぞっていく。


それは確かな基盤の生成であって。

入門への儀式(セレモニー)であって。

無駄なく抜かりなく取り組まなくてはいけない。

とはいえ。

はじめから完璧さは求め得るものではないので。

心構えだけ持っていればまずはいい。

年の瀬に開始に拘ってみたけれど。

終わりははじまりではじまりは終わりと繋がっているから。

そんな練習の一幕でした。

2015年12月13日(日) 練習日誌② 足首を緩めて足を擦る

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歩法の基本の練習への取り組み。

足を前後に開いて。

スタンスの幅はお好みに合わせて。

はじめは狭い方がやり易いかもしれない。

前脚の膝は足首よりも後ろに位置させておく。

ここから。

立ち方それぞれに癖はあるけれど。

後ろ足に全体重を預けていない限り。

前脚を持ち上げようとすれば。

支えの均衡が崩れて体は前に進み始める。

崩すべき支えは。

跨(こ)であったりするけれど。

連動して膝と足首が緩んでくれないと。

その推進力は逆流してしまったりする。

一たび身体が進み始めてくれたら。

重心が土踏まずから出ていく前に後ろ足の進行に交替させる。

そこを越えて爪先まで重さが乗ってしまうと。

重さのコントロールが難しくなる。

できれば後ろ足は地面を擦るように。

踵を上げることなく前に出したい。

足の出し方は蹴りとして脚を操るときと同じく。

その姿は。

能の歩き方に似た感じ。

しずしず。

しずしずと。

腰、跨、膝、足首、それぞれの動きを確かめながら。

みんな自分の身体と対話するように。

思い思いの方向に。

静かに歩き続けていく。

武術は自分の外との付き合いも大事だけれど。

まずは自分自身との付き合いが大事。

真似て、まねび、学びながら。

日頃おざなりにしてきた感覚を思い出す。

そこに熱中している様は。

とても愉快だと思う。

そんな練習の一幕でした。

2015年12月13日(日) 練習日誌① 小八極の起式から

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人が集まり出す前に。

八極拳に取り組んでいる会員さんと套路の練習を少し。

小八極の起式と雙抱拳。

手を下ろして真っ直ぐ立った姿勢から。

徐に肚の前で握った拳の拳面同士を向い合せる。

拳心が天を向くように。

ここまでが起式。

そこから拳が身体の前で円を描くように回して。

今度は拳背が天を向いた状態で拳面同士を向い合せる。

ここまでで雙抱拳。


真っ直ぐ立った時点で姿勢を整えて立身中正を保つのは大前提。

はじめに拳面を合わせるのだけれど。

ここの注意点は屈筋で力強く腕を動かさないこと。

まずは肘を横に張り出すように。

そして橈骨を外に押し出して手首が曲がるように。

体の中心の使い方にも気は使うけれど。

末端の心遣いも大事だ。

一度拳面を合わせたら。

肘が固定されないことに注意しながら腕を転回させる。

肘が固定されないこと。

ここに注意して意識してみると案外むつかしい。

加えて手首も動き続けること。

手首の傾きは雙抱拳の間に入れ替わる。

伸展していた拳背側は屈曲し。

屈曲していた拳心側は伸展する。

ともすると手首だけその転換を一方的に終わらせてしまいがち。

肘も手首も仲良くだ。


注意が守られているかどうかは。

パートナーに上腕、前腕、拳のあちこちを。

動かないように握ってもらうことで確かめられる。

上手く動かせられていれば。

一時もその動きを妨げることはできない。

その度はあるとはいえども。

見た目の動きを止めることができても。

その作用は止めようとした側の体幹に現れたりする。

でも大事なのは。

自分が成そうとしたことが為っているかどうか。


起式は単純ながらも。

動きの基本となる使い方を内包している。

それを一番たくさん練習できるように。

套路は構成されている。

そんな練習の一幕でした。

練習予定:2015年12月26日(土)

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愛知の練習予定日です。

日付 2015年12月26日 土曜日
時間 10:00~13:00
施設 刈谷市内
場所 多目的室



※見学・体験OK(費用なし)です。
※体験されたい方は運動できる恰好と室内シューズを用意ください。
※事前にメール連絡をお願いします。
※施設の場所はメールをいただいた後に別途連絡いたします。

2015年12月12日(土) 練習日誌② 肩甲骨を返して腕を上げる

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気をつけの姿勢から。

腕を肩に水平な位置まで上げてみる。

ただ単に肩や腕の力でも上げることはできるけれど。

前から両手で押さえられている場合。

中々それを跳ね返して腕を上げるのは難儀なものだ。

そこで。

沈肩墜肘をしっかり意識して。

腕がしっかりと体幹と結びつくようにする。

沈肩墜肘で大事なのは。

前腕と肩甲骨、鎖骨の位置関係だと思う。

これらの位置関係が。

きちんと密接に結びついていれば。

例え挙手したような状態であっても。

沈肩墜肘の要件は守られていると言える。


そして。

沈肩墜肘が守られていれば。

背面跳びのように胸を突き出して。

肩甲骨を背中の下に向けて返していくと。

肩も回ることになって腕も上方へめくれ上がる。

これも末端ではなく。

体幹からの運動に他ならない。

例え両手で前から押さえられていても。

それをものともせずに腕を上げることができる。

大きな力が働くこともあるけれど。

肩甲骨や胸という大きなモノが動いた力が。

腕の構造を通して相手に伝わることがもっと大事。

体幹からの勁力が腕に通ったら。

肘の力を抜きながら前腕を操っていけば。

体幹からの力を伴いながらさらに自由度の高い動きができる。


身体を使って腕を上げることに慣れたら。

相手に適当に打突を入れてもらって。

片手、両手好きなやり方で。

身体で腕を操作して。

肘で前腕を操作して。

柔らかく相手の腕や体に接触していく。

勁力の通った腕や手で触れることで。

接触した瞬間から相手に勁力が流れ込み始める。

端に腕が捌かれるだけではなくて。

身体が揺らされてバランスを崩しやすくなる。

適当に動いているようにみえても。

それが即ち制圧につながる。

だけれどそこにぶつかりあう力は存在しない。

そんな練習の一幕でした。

2015年12月12日(土) 練習日誌① 肘で前腕を繰る

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基本的な腕の使い方を練習するために。

肘で前腕を操る練習に取り組む。

相手と接触したときに。

接触面に力を掛けて反作用をもらわないために。

斜め下に向けて差し出した自分の前腕を。

相手に両手で握ってもらう。

木刀を掴むような形だ。

この状態から。

肘を使って前腕を操作して腕を上げたり。

横に振ったりしてみる。

身体本体の力は一切作用させずに。

肘の操作だけで試みる。

普通に力こぶを作るように腕を動かそうとしても。

両手でがっしりと止められてしまう。

当然と言えば当然なのだけれど。

片腕 vs 両腕では、両腕の方が単純腕力では強い。


ここで大事なことは。

肘で前腕を操るといっても。

上腕と前腕をヌンチャクに見立てて。

振り回すように動かすのとは違うということ。

前腕が橈骨と尺骨の二本で形成されていることを意識して。

コの字型に折りたたんだ三節昆の。

両端を握って操って形を変えるように操ってみる。

ぐるぐる回すよりも。

肘を上腕で押したりスライドさせたり。

引いたりすり鉢をなぞるように動かしたり。

前腕は二本の骨がその位置関係を変えるように動いていく。

その複雑な動きを止めることは難しい。

そして。

末端ではなく。

より体幹に近いところで起こった動きは。

接触面で跳ね返されることなく。

相手の握った腕を通して。

相手の体幹まで揺らしてくれる。

上手く動くことができれば。

特に関節技を掛けようとかしなくても。

勝手に相手は捻じれ、歪み、もたれてくることになる。


握られた状態からだけでなく。

自分から能動的に。

相手の脇から腕を挿し込んで。

両手で輪っかを作って相手の肩に触れてみる。

手で押し込んで関節を取ろうとするのではなく。

肘をスライドさせて輪っかを変形させてみる。

その動きの揺れに耐えられず。

相手はぺしゃりと地面に潰れてしまう。

起こすのは自分の形の変化。

起こるのは相手の形の変化。

何とかしてやろうと思うと逆に反作用が返ってくる。

自分が何とかなろうとすると意外なほどあっさり作用が起こる。

そんな練習の一幕でした。

雑記:ばらばらにしたらくっつける

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体をばらばらに動かせるようになったら。

今度は逆にくっつけることも意識する。

それなら初めからばらばらにしなくても…。

と思ってしまうかもしれない。

だけれど。

目指しているのは木の板のようなものではなく。

竹のようにしなやかで柔軟なものであったりするから。

くっついてしまっていることと。

くっつけることはちょっと違うと捉えている。

くっついていないことで。

水がどんな形にもその姿を合わせられるように。

隙間をみつけて動き出すことができる。

くっつけることで。

力の連鎖が起こって勁力を伝播させることができる。

そのためには。

力みによる圧縮ではなくて。

部位を結びつける密着を必要とする。


胸を自由に分離して動かすことができたら。

誰かパートナーに拳や掌をあてがわせてもらって。

胸を円形にぐるぐると回してみる。

末端は相手に密着するだけ。

はじめは体を分離しているので。

肩から先は特に動かないはず。

多少は動いてしまっているかもしれないけれど。

ダイレクトに動いているのでなければいいと思う。

適当なタイミングで。

要訣のひとつである沈肩を意識する。

胸郭を分離して動かすために少し浮いている分だけ。

上手くいけば。

沈肩しはじめたところから相手が動かされてくれるはず。

体を使って手で押し始めたから当然。

と思ったりするかもしれないけれど。

実際に体の動きに合わせて。

単に手先で押してやろうとすると。

反対に自分が不安定な状態になってしまうはず。


体の分離ができるようになっていれば。

逆に初めからくっつけていて。

胸郭を回し始めればすぐに伝達は始まる。

こうなってくると。

ばらばらに動けることは外見からはわからない。

でもその状態を内包していることが大事。

そんな自然の理のひとつ。

練習予定:2015年12月13日(日)

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愛知の練習予定日です。

日付 2015年12月13日 日曜日 ※曜日に注意ください
時間 10:00~13:00
施設 刈谷市内
場所 多目的室

日付 2015年12月26日 土曜日
時間 10:00~13:00
施設 刈谷市内
場所 多目的室



※見学・体験OK(費用なし)です。
※体験されたい方は運動できる恰好と室内シューズを用意ください。
※事前にメール連絡をお願いします。
※施設の場所はメールをいただいた後に別途連絡いたします。

練習予定:2015年12月12日(土)

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東京の練習予定日です。

日付 2015年12月12日 土曜日
時間 15:00~17:30
施設 文京区総合体育館(本郷三丁目 or 湯島)
場所 武道場2(床)
※練習後は忘年会やります!

※見学・体験OK(費用なし)です。
※体験されたい方は運動できる恰好を用意ください。
※事前にメール連絡をお願いします。

雑記:体をばらばらに動かすことを

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デスクワークや日常生活を続けていると。

偏った姿勢から筋肉や腱は強張っていく。

いわゆる癒着というやつだ。

後は血流の滞りなんかも起こったりする。

特に胴体部(肩甲骨や股関節を含む)は固くなりがち。

基本功の甩手や、套路をこなすことでも。

こういった強張りやコリのようなものは解消できる。

だけれど、昔受けたことのあるシステマのセミナーでは。

さらにダイレクトに。

体の部分を動かすエクササイズを習うことができた。

これがそのインストラクター独自のものなのか。

システマ一般で扱われているのかは知らないけれど。


ここでは胸のエクササイズだけ抽出。

まずは平行立ちになって。

体の他の部分はなるべく動かすことなく。

胸郭だけを前に突き出す。

続いて突き出した胸郭を左に。

後ろに、右に。

そしてまた前に。

動作はこれだけ。

但し、首から上と骨盤から下は固定する。

後、体を拗る(ねじる)ことはしない。

胸郭を左にずらしても正面は向かせたままだ。

はじめはゆっくりはっきりと。

四角形の頂点をなぞるくらいがいい。

慣れてきたら滑らかに円を描くように。


後は、正面からはじまって。

左、後ろ、また正面、右、後ろ、正面。

これを繰り返すと8の字で回ることになる。

Figure Eightとシステマでは呼ばれているかな。


このエクササイズを通すことで。

胸郭を分離して動かす感覚を養うことができる。

それを動かすための内部の筋肉もいっぱい動く。

慣れてない人は意外と体が温かくなったりもすると思う。

中国拳法も。

各拳種で似たような動作もあるだろうし。

敢えて切り出さなくとも練っていくことは可能だろう。

それでも。

時間や空間の都合も人にはあるのだから。

こういったちょっとした動作を覚えておくのは利があると思う。

最近体動かせてないなと思ったら。

ちょっと試してみるのもよいかと思う。

そんな自然の理のひとつ。

雑記:太極拳 玉女穿梭で脚を跳ねる

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脚を動かす練習に慣れながら。

太極拳の玉女穿梭(ぎょくじょせんさ)のはじめの動作に少し取り組む。

右手を前方に押さえながら。

右足を膝から上げて足底で蹴り飛ばしたり。

金的を狙ったりする。

うん、怖い。


ここで必要なのは。

足を上げることと少しでも前方に進み出ること。

足を上げるためには。

上→下への丹田の行って戻る運動が必要になる。

どちらかというと。

尾閭(びろ)の運動を意識した方がわかりよいかもしれない。

身を若干低くするために。

尾閭を沈み込ませる代わりに。

脚を跳ね上げていく。

跳ね上げると言っても。

快速に上げる必要はなくて。

その速さは自由に決められる。


尾閭を動かすことにより。

蓄えられる張りをどう緩めていくか次第だ。

さらには。

脚、膝、足首の張り方、緩め方で。

金的を蹴り上げるのも、足底で踏み抜くのも。

その後の変化も含めて。

自由に移ろうことができる。


これに加えて。

丹田の前後の行って戻る動きが成立すれば。

片足状態でも。

スキップするように。

でもスキップとは異なって。

一歩でも半歩でもそれ未満でも。

ずれるように前に進み出ていくことができる。


脚を跳ね上げることは。

金雞獨立や朝天蹬でも練り上げることができる。

腕も脚も同じように。

少しずつ。

そんな自然の理のひとつ。

~神秘と自然への道のりを悠々自適に共に歩こう~ 日本に伝わって、日本で育った中国拳法をベースにして、中国拳法の套路や概念を頼りに道を探求する会です。あくまでも楽しむこと。人生を豊かにする活動でありたい。本質を求めながらもたどり着くことに拘らない。求める過程を楽しんでいきたい。それを目指して、中国拳法の神秘性と実践性、道としての在り様に則って活動します。東京と愛知を中心に練習会を開催しています。

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