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2015年12月12日(土) 練習日誌① 肘で前腕を繰る

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基本的な腕の使い方を練習するために。

肘で前腕を操る練習に取り組む。

相手と接触したときに。

接触面に力を掛けて反作用をもらわないために。

斜め下に向けて差し出した自分の前腕を。

相手に両手で握ってもらう。

木刀を掴むような形だ。

この状態から。

肘を使って前腕を操作して腕を上げたり。

横に振ったりしてみる。

身体本体の力は一切作用させずに。

肘の操作だけで試みる。

普通に力こぶを作るように腕を動かそうとしても。

両手でがっしりと止められてしまう。

当然と言えば当然なのだけれど。

片腕 vs 両腕では、両腕の方が単純腕力では強い。


ここで大事なことは。

肘で前腕を操るといっても。

上腕と前腕をヌンチャクに見立てて。

振り回すように動かすのとは違うということ。

前腕が橈骨と尺骨の二本で形成されていることを意識して。

コの字型に折りたたんだ三節昆の。

両端を握って操って形を変えるように操ってみる。

ぐるぐる回すよりも。

肘を上腕で押したりスライドさせたり。

引いたりすり鉢をなぞるように動かしたり。

前腕は二本の骨がその位置関係を変えるように動いていく。

その複雑な動きを止めることは難しい。

そして。

末端ではなく。

より体幹に近いところで起こった動きは。

接触面で跳ね返されることなく。

相手の握った腕を通して。

相手の体幹まで揺らしてくれる。

上手く動くことができれば。

特に関節技を掛けようとかしなくても。

勝手に相手は捻じれ、歪み、もたれてくることになる。


握られた状態からだけでなく。

自分から能動的に。

相手の脇から腕を挿し込んで。

両手で輪っかを作って相手の肩に触れてみる。

手で押し込んで関節を取ろうとするのではなく。

肘をスライドさせて輪っかを変形させてみる。

その動きの揺れに耐えられず。

相手はぺしゃりと地面に潰れてしまう。

起こすのは自分の形の変化。

起こるのは相手の形の変化。

何とかしてやろうと思うと逆に反作用が返ってくる。

自分が何とかなろうとすると意外なほどあっさり作用が起こる。

そんな練習の一幕でした。

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~神秘と自然への道のりを悠々自適に共に歩こう~ 日本に伝わって、日本で育った中国拳法をベースにして、中国拳法の套路や概念を頼りに道を探求する会です。あくまでも楽しむこと。人生を豊かにする活動でありたい。本質を求めながらもたどり着くことに拘らない。求める過程を楽しんでいきたい。それを目指して、中国拳法の神秘性と実践性、道としての在り様に則って活動します。東京と愛知を中心に練習会を開催しています。

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